NHKの「グレーテルのかまど」でくるみ餅が取り上げられました。

~片岡愛之助のくるみ餅~より

おそらく堺のあの有名店のことだと思います。 

ただし番組で紹介されているレシピがあまりに意外なので、大きなお世話でしょうが少しこの件について書いてみます。

http://www.nhk.or.jp/kamado/recipe/312.html

一番驚いたのは原材料にえんどう豆の生あんが50%、青大豆の生あんを50%を使うという点です。

えんどう豆

私の知っているくるみ餡というのは大豆かあるいは枝豆を原材料とするものです。

極論を言えばえんどう豆が50%も入っているものは「くるみ餡とは言えない。」と思います。

えんどう豆を使うというのは色目的に緑色を残すという点では理にかなっていると思いますが、味的にはどうなのでしょうか?

青大豆のこし餡

次に驚いたのは「青大豆」のこし餡がいとも簡単に登場したことです。

私の知っている限り青大豆の「おから」や「きな粉」ならともかく「こし餡」などは存在しません。

大豆は小豆やえんどう豆と同じ方法で加工してもこし餡にはなりません。

このレシピは堺のお店に確認したのか、あるいは番組独自のものなのでしょうか。



Posted by 安儀製餡所 at 21:10 くるみあんコメント(0)

青大豆

2018年12月05日
2018年ももう終わりという事で、かなり古い話になってしまいましたが、今年は8月末からいろいろな天災が日本中を襲いました。

ニュースでご覧になった方も多いと思いますが,、比較的天災による被害を被る事がなく、そのため他所から「泉南ボケ」などと揶揄されていた泉州地方ですが、9月4日に直撃した台風21号では大変な被害を受けました。

幸い弊社は電気などのインフラが止まることがなく、屋根の瓦が落ちた程度で済みましたがそれでも未だにまだその、その事後処理に追われています。

ちょうどそのころ(正確には9月29日)、NHKの「ブラタモリ」という番組で「山形・酒田~山形・酒田はなぜ日本の中心」という放送がありました。

最近、弊社でも青大豆を使って 「くるみ餡」 を作っているのですが、この青大豆が山形県産の 「越後緑」とか岩手県産の 「岩手緑」という大豆を使っています。

この番組を見ていて、ふと「くるみ餅」で有名な堺にある某有名店は豊臣秀吉の時代から商売されていたということですから、きっと江戸時代にはこの西廻り航路で摂津の港に着いた青大豆を使っていたのかなあ。と想像してしまいました。(あくまでも私の想像です。)

北前船と酒田の繁栄

番組のHPから引用しますと

酒田は西回り航路の起点となり、北前船の時代に繁栄を極めた場所でした。でも、どうして江戸から遠く離れた酒田が日本の物流の中心ともいうべき場所になったんでしょう?そこには最上川を生かした水運と豊富にとれる米、そして北前船がもたらす全国の産物の恵み、そして酒田港を強くサポートする沖合いの島の存在がありました。自然の恵みをたくましく生かした酒田の人々の知恵に、タモリさんが迫ります。 まずタモリさんが向かったのは、町のシンボル鳥海山を臨む最上川の河口域。実はこの最上川こそ、酒田発展の足がかりとなった場所でした。屋形船に乗って川岸を観察していると、古い石垣と船を発見。これこそが、かつて川を使って行われていた水運の痕跡。上陸して巨大な倉庫の中に入ると、そこには圧倒されるほどの量の米、米、米!酒田は最上川流域の米を集め、西回り航路を通じて一大消費地・江戸に送り込む重要な場所だったんです。この航路を利用して発展したのが、北前船。米だけでなく、日本海側の優れた産物を流通させていました。





この西廻り航路こそが幕府の御用米と一緒に昆布などの北海道の海産物やそれと一緒に山形や岩手、宮城などで採れた青大豆も最上川→酒田→大阪と運んでいたとしてもおかしくないでしょう。


hana3青大豆

そこで、今回は少し 青大豆 について私の知っていることや調べたことを書いてみたいと思います。残念ながらあまり青大豆について詳しいことはないので、間違っている点も多々あるとは思いますがご了承ください。i



青大豆の特徴




さて、お気づきとは思いますが、青大豆と言っても実際はどちらかと言えば 緑色 に近いと言えます。私の想像ですが、これは「緑色の信号機のランプを青信号という」(昔は緑色を青色と言っていた)のと同じ理由だと思います。


また青大豆には青・青と呼ばれる「種皮だけでなく、中身の実(子葉)も、胚芽も緑色」と、青・白と呼ばれる「種皮が緑色で子葉が白色」の二つがあります。

以下は新潟市にある株式会社 髙口又四郎商店 さんのHPより引用させていただきます。

青大豆とは

「青大豆」は大豆の中でも、熟しても青い色のものをいいます。ほとんどの大豆は、熟すと黄色や黒色になりますが、青大豆はなぜ青いまま。それは青大豆と普通の大豆はそもそも別品種だからです。お米は「コシヒカリ」や「あきたこまち」などいろんな品種がありますが、大豆にも品種の違いがあるんですね。
青大豆は黄色い大豆と比べ“油分が少なく”その代わりに“糖分が多い”など成分も異なります。また、青大豆は普通の豆と比べて見た目は大粒。風味豊かで甘みが強く、そして低脂肪でおいしい青大豆は希少価値が高い隠れた名品といわれています。


青大豆の産地

青大豆は流通量も少なく、皆さんがほとんど目にすることがないかもしれません。国内の産地では秋田・山形などが有名ですが、それほど多くつくられているわけではありません。その理由は、おいしい青大豆は栽培が難しいからだといわれています。青大豆は病気にかかりやすく、収穫も手作業で大変なのだとか。そのため、実がなる時期に早く涼しくなる東北や北海道で少量作られているのが現状です。
このような理由で、青大豆はなかなか皆さんが手にする機会がないんですね。特に国産の青大豆は量も少なく値段も張ります。


「青大豆」と「枝豆」は違うの?

「青大豆」と「枝豆」と名前だけ聞くと、ついつい違う作物かな?と思ってしまいます。しかし、両者の見た目はそっくり!「青大豆と枝豆って何が違うの?」と疑問を持つ方は多いんです。
そもそも「枝豆」は、未成熟な大豆を収穫したものです。つまり、枝豆と言う植物があるのではなく、収穫時期が違うだけなんです。もともと同じ植物ですので、枝豆をそのまま成熟させていくと大豆になるのです。
最近は特に、香りのする青大豆が“香り豆”と呼ばれています。最近人気の枝豆“だだちゃ豆”は香り豆とよばれる青大豆を使っています。



つまり、“だだちゃ豆とは未成熟な青大豆を収穫したものという事です。(こう書くと身もふたもない気がしますが)

だだ茶豆
「だだちゃ豆」とは、山形県庄内地方の中でも鶴岡市周辺の限られた地域で、地元農家の手によって、古くから大切に守り育てられてきた在来種の枝豆です。


だだ茶豆の特徴

「だだちゃ豆」は栽培する土地が合わないと風味が落ちてしまい、生産地が限られるといわれています。そして収穫期も短く、また保存も困難だったため、長らく「幻の豆」と呼ばれてきましたが、近年の輸送手段の向上等により全国的に知られるようになりました。
サヤの毛が茶色で、くびれも深く、見栄えは必ずしも良くありませんが、他にない独特の甘みと濃厚な風味があります。
2粒サヤの出る割合が、ほかの枝豆よりも多いのも特徴です。粒が少ない豆はその分旨みが凝縮され、美味しくなります。1本の枝になる2粒サヤの豆が多いほど、その豆は「美味しい」と感じられるのです


まあ、泉州地方の 水なすび みたいな感じです。

上記から「だだ茶豆」とは山形県庄内地方の中でも鶴岡市周辺の限られた地域で、地元農家の手によって、古くから大切に守り育てられてきた在来種の未成熟な青大豆ということになります。

在来種の青大豆

青大豆には XXX みどり という名称のものが多々あります。以下は有限会社日本クラシア・フードサプライ さんのHPからの引用です。

秋田みどりとは秋田県大潟村を中心に秋田県内で作られている青大豆です。種皮も実(子葉)も胚芽も全て緑色をしています。

東北には他にも「越後みどり」「岩手みどり」などの青大豆もありますが、この二者は在来種で、あきたみどりだけが登録品種です。
登録品種とは農水省に品種として登録されたちゃんとした品種ということです。
「あきたみどり」の「越後みどり」「岩手みどり」との違いはそんなところにもあります。

さて、それではこの在来種とはどういう意味なのかという疑問が残ります。

在来種の定義

定義そのものが結構曖昧な所があるみたいですが一応 「ある地方で、長年他の地方の品種と交配されず飼育または栽培されてきた品種。」
という事です。

後、私が疑問に思ったのは、山形県で採れるのになぜ「えちご緑」と呼ばれているのか?ということです。
ご存知の方がいれば教えていただきたくおもいます。

枝豆の品種

最後に枝豆(未成熟な大豆)の種類を紹介しておきます。以下はえだまめ日和というサイトからの引用です。

枝豆として栽培されているものは大きく分けて3種類あり、種皮やサヤのうぶ毛の色の違いから、「白毛豆(青豆)」「茶豆」「黒豆」に区別されます

face01枝豆 白毛豆(青豆)→黄大豆


国内で最も流通しており、癖がなく万人受けする一般的な種類の枝豆です。
サヤのうぶ毛が白いものが多く「白毛豆」と呼ばれ、また種子の状態で、通常の大豆色もしくは薄い緑色をしたものを総じて「青豆」とも呼びます

face01枝豆 茶豆→青大豆

一般の枝豆は関東地方の生産が多いのに対し、茶豆は東北地方が生産の中心になります。
外見は普通の枝豆ですがサヤの中の豆が茶色の薄皮を被っていることから茶豆と呼ばれています。2粒サヤが主体の品種であり、3粒以上のサヤはほとんどありません。

face01枝豆 黒豆→黒大豆

関西地方で多く栽培されており、京都の丹波地方等に代表される丹波の黒豆が有名ですが、一般的には正月用の煮豆等に使用されています。
枝豆としては、黒大豆が成熟して黒豆になる前の若いものを収穫します。サヤの中で黒くなる前の状態のため、サヤの中の薄皮がうっすらと黒みを帯びています。大粒の豆と黒豆特有の深い甘味と凝縮されたコクが特徴です。

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Posted by 安儀製餡所 at 22:58 くるみあん音楽コメント(0)
現在、近畿自動車道 岸和田 サービスエリア(上り) で弊社のくるみ餡(黄大豆)を使ったかき氷が販売されています。

お立ち寄りの際にはよろしければご賞味ください。







Posted by 安儀製餡所 at 15:37 安儀通信くるみあんコメント(0)

ずんだあん

2016年08月24日
先日放送された「グレーテルのかまど」では『ずんだもち』が取り上げられていました。

そう言えば同じNHKの「真田丸」でも伊達政宗が自ら餅を打って豊臣秀吉にずんだもちを献上するというシーンがありました。(これは三上幸喜氏の創作でしょう。)

私もこの6月25日にたまたま東京に行く用事があったので帰りに東京駅の「ずんだ茶寮」さんでお土産を買って帰りました。

それで、門外漢ではありますが、「グレーテルのかまど」の内容を中心に ずんだあん や ずんだもち について書いてみたいと思います。

その前に同じ枝豆を原料にする くるみあん について。

face01 くるみあん

私が住んでいる大阪の泉州地方でも枝豆を材料として くるみ餅 という和菓子が食べられています。但しくるみ餅の場合、同じ泉州地方でも黄大豆(乾燥大豆)、青大豆、枝豆、あるいはそれらを抹茶で着色したものなど結構バリエーションがあります。

これが「ずんだもち」と「くるみもち」の違いの一つです。

つまりずんだあんは枝豆で作ったあんを指しますが(ただし、ソラマメを使うところもあると以前何かで読んだことがありますが)、くるみあんは黄大豆、青大豆、枝豆それぞれを使って作ったあんを指します。

face01 青大豆、黄大豆、枝豆の味の違い

簡単に言えば黄大豆はタンパク質が多く、澱粉が少ない、一方枝豆は澱粉が多く、タンパク質が少ない。青大豆は両者の中間ということです。
 これからそれぞれの味の違いが出てきます。

face01 ずんだあん の 作り方

今回の放送では くるみあん をつくるうえでも重要なことを放送していました。 

その一つは 枝豆の薄皮を丁寧に剥くことです。枝豆、黄大豆の場合は特にこの点が重要です。

ただし、青大豆を使う場合は若干事情が異なります。以前に書いた記事「うぐいす(餅)何色か?」でも書いたのですが、青大豆の場合、薄皮を完全に剥いてしまうと、その美しい青(緑色)が出ません。

次に番組の作り方を参考にすると ずんだあん と くるみあん の大きな違いの一つは砂糖(番組では液糖)と磨り潰した枝豆を混ぜ合わせる際加熱する(餡練り)かどうかです。

加熱する、しないはそれぞれ長所、短所があります。

face01 長所

枝豆の美しい緑色は加熱すればするほど色が飛んでいきます。

したがって、色を残すためにも、この番組で放送されたようにペースト状の枝豆と砂糖(番組では口当たりをよくするために液糖を使用)を混ぜ合わし、すぐ冷蔵庫に入れて冷却するのが一番です。 ただ私が買った「ずんだ茶寮」のものは色落ちを防ぐため?に使った着色料(クチナシ色素)が表示されていました。

face01 短所

ただし、加熱しなければ、当然のごとく菌の増殖が早まり、食品の品質を維持することが難しくなります。
したがって、消費期限も短くなりその分価格に転嫁されることになります。

枝豆(大豆)の場合、小豆と比べて芽胞菌が繁殖しやすいのです。納豆はその性質を利用した納豆菌による発酵食i品です。


前述したように番組では砂糖の代わりに液糖(何かは分かりませんが)を使用していますが、これはずんだあんが口に合わない人がよく言う「パサパサなところが苦手」という点を解消するための方法と推測されます。つまり くるみあんのほうが 餡練りをするため食感が滑らかになります。

いずれにしても非常に扱いづらい あん といえます。


なお、手前みそになりますが弊社のくるみあんは着色料や保存料、PH調整剤等は使用していません。



Posted by 安儀製餡所 at 16:28 くるみあんコメント(1)
去る10月30日、神戸で「豆の日」協賛イベントとして

身体に良い豆料理を食べよう2014 が行われました。

その中で「豆で美しく健康に!」というテーマで 農学博士 加藤 淳 先生が講演されました。

私が仕事でよく使っている 小豆や大豆についていかに身体に良いかを分かりやすく説明して下さいました。

講演が終わった後の質疑応答の時私が「日頃よく使っている大豆の銘柄 ツルノコ や トヨマサリ の イソフラボン含有量が示されていないのはどうしてなのか?」と質問をしたところ、先生は「ツルノコ、トヨマサリは流通銘柄であって、品種を表しているのではない」と答えられました。

私の大豆に関する勉強不足を露呈することとなりました。

そこで、弊社がよく使う大豆 ツルノコ、ツルムスメ、トヨマサリ について、「くるみあん」に使うには何が最適か?」という観点からここでは書いてみたいと思います。





Ⅰツルノコ、トヨマサリとは
   
   ツルノコ、トヨマサリ とは固有の品種(銘柄)を表すのではなく、何種類かの品種を含んだ品種群のことである。
品種群による産地品種銘柄

  産地品種銘柄の品種は、通常、特定の1品種ですが、上記のように複数の品種のグループである品種群について設定されているものもあり、現行では、全て北海道産で次のリストのとおりです。


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Posted by 安儀製餡所 at 17:09 くるみあんコメント(0)
猛暑が続く今日この頃、この時期には かき氷 が食べたくなります。

さて、今回紹介するのは、泉州限定の くるみあん を使ったかき氷です。

作りかたはいたって簡単、かき氷にくるみ餡をかけるだけですが、弊社のくるみあんは、お餅か白玉団子に和えることを前提にしていますので、かき氷だと少し甘みが足りないかもしれません。その時は、みぞれシロップをかけて甘みを足してください。

次の写真は枝豆のくるみあんを使ったものですが、大豆のくるみあんも同様です。




これにひと手間かけて白玉団子を加えれば、さらにおいしくなります。 

Posted by 安儀製餡所 at 19:00 くるみあんコメント(0)

食品の原材料表示

2012年06月03日
face01 6月2日付け産経新聞に 有名な堺の かん袋 さん の くるみもち に関する記事が載っていました。


さて、この記事を読んでいて一つ腑に落ちないことがありました。それは次の件です。


「白い餅を鶯色の餡でくるむからくるみ餅。胡桃は入っていない。室町時代、日明貿易でもたらされた”あるもの”が緑色の餡の正体だ。これを磨り潰して餡を作り、一口大の軟らかくて小さな餅にくるんである。」



face01 現在のJAS法に基づく食品に対する表示義務が厳しくなっている状況で ”あるもの” という表示が許されているのか?
ということです。(別に”あるもの”を詮索したいわけではありません!)

たしかに弊社のような吹けば飛ぶような会社でも、多少の企業秘密というものはあり、出来れば公開したくないというのが人情です。

しかしながら、消費者のアレルギーに対する対処として、ある程度の情報公開は止むを得ないと判断しています。



face01 ”あるもの” という 言い方は「ハリー・ポッター」 シリーズ の あの人(誰もが知っているが、おおっぴらに名指すのが憚られる人物) みたいです。

かん袋 さん の くるみもち は手に入れるのが難しく、私も10年位買ったことがないので、推定ですが、きっと原材料の表示がされている筈です。

したがって、この記事がどのような意図で、 ”あるもの” という曖昧な表現を使ったのかは、私には分かりませんが、現在の風潮からは、かえって商品に対するマイナスのイメージを持たれる場合もあるのではないかと思います。

Posted by 安儀製餡所 at 18:51 くるみあんコメント(0)

くるみ餅とくるみあん

2012年01月28日
face02 はじめまして 『あんこの豆知識』 ということですので、あんこやあんこを使った和菓子についての紹介を中心に、それに関連する事項についても僭越ながら私の考えを交えながら、書いていきたいと思います。


 第一回目は、 泉州で親しまれている くるみあん を紹介します。

さて、くるみあんというネーミングから 胡桃 を原料にしたあんこを連想する方も多いと思いますが、胡桃は使われていません。おもな原料は 大豆 あるいは 枝豆 です。でも決して偽装食品ではありません。


 大豆 


 枝豆
 



 くるみあんの由来は、餅をくるむ、(英語のWRAPですね)からきています。くるみあんで包まれている餅が くるみ餅 です。
ちなみに泉州では赤こしあんで包まれた餅は、餅をあんであえるということから あえ餅 と呼びます。

 さて、くるみもちと言っても泉州の中でも岸和田と泉佐野では少し異なります。岸和田は大豆を、泉佐野では枝豆を原料としたものが好まれます。(遺伝子としては同じなのですが)

 くるみ餅は泉州では秋祭りには欠かせない一品です。また夏の暑い時期にはかき氷に白玉団子を入れ、くるみあんをかけて食べるのも絶品です。

 くるみあんの中でも枝豆を使うものは材料的には東北地方の ずんだ餅  とよく似ています。両者の違いを説明することは製造工程にふれることになるのでここでは行いません。機会があれば食べ比べてみてください。


 ずんだ餅


 今回くるみあんの一般の方への販売を行うかどうか非常に迷ったのですが、以下の理由で断念しました。

   
①くるみあんは糖度が45度前後と低く(一般的には55度前後)、しかも弊社のものはph調整剤等の食品添加物を一切使用していないので品質の管理が非常に難しい。(糖度と賞味期限の関係は、別の機会に説明いたします。)

   
②泉州では一般的であっても、他では原材料に胡桃ではなく大豆、枝豆を使っていることは知られていないので、誤って大豆アレルギーの方が食べて事故になる可能性がある。

 興味を待たれた方は、ぜひ和菓子店で購入下さい。

Posted by 安儀製餡所 at 17:03 くるみあんコメント(0)

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