ずんだあん

2016年08月24日
先日放送された「グレーテルのかまど」では『ずんだもち』が取り上げられていました。

そう言えば同じNHKの「真田丸」でも伊達政宗が自ら餅を打って豊臣秀吉にずんだもちを献上するというシーンがありました。(これは三上幸喜氏の創作でしょう。)

私もこの6月25日にたまたま東京に行く用事があったので帰りに東京駅の「ずんだ茶寮」さんでお土産を買って帰りました。

それで、門外漢ではありますが、「グレーテルのかまど」の内容を中心に ずんだあん や ずんだもち について書いてみたいと思います。

その前に同じ枝豆を原料にする くるみあん について。

face01 くるみあん

私が住んでいる大阪の泉州地方でも枝豆を材料として くるみ餅 という和菓子が食べられています。但しくるみ餅の場合、同じ泉州地方でも黄大豆(乾燥大豆)、青大豆、枝豆、あるいはそれらを抹茶で着色したものなど結構バリエーションがあります。

これが「ずんだもち」と「くるみもち」の違いの一つです。

つまりずんだあんは枝豆で作ったあんを指しますが(ただし、ソラマメを使うところもあると以前何かで読んだことがありますが)、くるみあんは黄大豆、青大豆、枝豆それぞれを使って作ったあんを指します。

face01 青大豆、黄大豆、枝豆の味の違い

簡単に言えば黄大豆はタンパク質が多く、澱粉が少ない、一方枝豆は澱粉が多く、タンパク質が少ない。青大豆は両者の中間ということです。
 これからそれぞれの味の違いが出てきます。

face01 ずんだあん の 作り方

今回の放送では くるみあん をつくるうえでも重要なことを放送していました。 

その一つは 枝豆の薄皮を丁寧に剥くことです。枝豆、黄大豆の場合は特にこの点が重要です。

ただし、青大豆を使う場合は若干事情が異なります。以前に書いた記事「うぐいす(餅)何色か?」でも書いたのですが、青大豆の場合、薄皮を完全に剥いてしまうと、その美しい青(緑色)が出ません。

次に番組の作り方を参考にすると ずんだあん と くるみあん の大きな違いの一つは砂糖(番組では液糖)と磨り潰した枝豆を混ぜ合わせる際加熱する(餡練り)かどうかです。

加熱する、しないはそれぞれ長所、短所があります。

face01 長所

枝豆の美しい緑色は加熱すればするほど色が飛んでいきます。

したがって、色を残すためにも、この番組で放送されたようにペースト状の枝豆と砂糖(番組では口当たりをよくするために液糖を使用)を混ぜ合わし、すぐ冷蔵庫に入れて冷却するのが一番です。 ただ私が買った「ずんだ茶寮」のものは色落ちを防ぐため?に使った着色料(クチナシ色素)が表示されていました。

face01 短所

ただし、加熱しなければ、当然のごとく菌の増殖が早まり、食品の品質を維持することが難しくなります。
したがって、消費期限も短くなりその分価格に転嫁されることになります。

枝豆(大豆)の場合、小豆と比べて芽胞菌が繁殖しやすいのです。納豆はその性質を利用した納豆菌による発酵食i品です。


前述したように番組では砂糖の代わりに液糖(何かは分かりませんが)を使用していますが、これはずんだあんが口に合わない人がよく言う「パサパサなところが苦手」という点を解消するための方法と推測されます。つまり くるみあんのほうが 餡練りをするため食感が滑らかになります。

いずれにしても非常に扱いづらい あん といえます。


なお、手前みそになりますが弊社のくるみあんは着色料や保存料、PH調整剤等は使用していません。



Posted by 安儀製餡所 at 16:28 くるみあんコメント(1)
去る10月30日、神戸で「豆の日」協賛イベントとして

身体に良い豆料理を食べよう2014 が行われました。

その中で「豆で美しく健康に!」というテーマで 農学博士 加藤 淳 先生が講演されました。

私が仕事でよく使っている 小豆や大豆についていかに身体に良いかを分かりやすく説明して下さいました。

講演が終わった後の質疑応答の時私が「日頃よく使っている大豆の銘柄 ツルノコ や トヨマサリ の イソフラボン含有量が示されていないのはどうしてなのか?」と質問をしたところ、先生は「ツルノコ、トヨマサリは流通銘柄であって、品種を表しているのではない」と答えられました。

私の大豆に関する勉強不足を露呈することとなりました。

そこで、弊社がよく使う大豆 ツルノコ、ツルムスメ、トヨマサリ について、「くるみあん」に使うには何が最適か?」という観点からここでは書いてみたいと思います。





Ⅰツルノコ、トヨマサリとは
   
   ツルノコ、トヨマサリ とは固有の品種(銘柄)を表すのではなく、何種類かの品種を含んだ品種群のことである。
品種群による産地品種銘柄

  産地品種銘柄の品種は、通常、特定の1品種ですが、上記のように複数の品種のグループである品種群について設定されているものもあり、現行では、全て北海道産で次のリストのとおりです。


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Posted by 安儀製餡所 at 17:09 くるみあんコメント(0)
猛暑が続く今日この頃、この時期には かき氷 が食べたくなります。

さて、今回紹介するのは、泉州限定の くるみあん を使ったかき氷です。

作りかたはいたって簡単、かき氷にくるみ餡をかけるだけですが、弊社のくるみあんは、お餅か白玉団子に和えることを前提にしていますので、かき氷だと少し甘みが足りないかもしれません。その時は、みぞれシロップをかけて甘みを足してください。

次の写真は枝豆のくるみあんを使ったものですが、大豆のくるみあんも同様です。




これにひと手間かけて白玉団子を加えれば、さらにおいしくなります。 

Posted by 安儀製餡所 at 19:00 くるみあんコメント(0)

食品の原材料表示

2012年06月03日
face01 6月2日付け産経新聞に 有名な堺の かん袋 さん の くるみもち に関する記事が載っていました。


さて、この記事を読んでいて一つ腑に落ちないことがありました。それは次の件です。


「白い餅を鶯色の餡でくるむからくるみ餅。胡桃は入っていない。室町時代、日明貿易でもたらされた”あるもの”が緑色の餡の正体だ。これを磨り潰して餡を作り、一口大の軟らかくて小さな餅にくるんである。」



face01 現在のJAS法に基づく食品に対する表示義務が厳しくなっている状況で ”あるもの” という表示が許されているのか?
ということです。(別に”あるもの”を詮索したいわけではありません!)

たしかに弊社のような吹けば飛ぶような会社でも、多少の企業秘密というものはあり、出来れば公開したくないというのが人情です。

しかしながら、消費者のアレルギーに対する対処として、ある程度の情報公開は止むを得ないと判断しています。



face01 ”あるもの” という 言い方は「ハリー・ポッター」 シリーズ の あの人(誰もが知っているが、おおっぴらに名指すのが憚られる人物) みたいです。

かん袋 さん の くるみもち は手に入れるのが難しく、私も10年位買ったことがないので、推定ですが、きっと原材料の表示がされている筈です。

したがって、この記事がどのような意図で、 ”あるもの” という曖昧な表現を使ったのかは、私には分かりませんが、現在の風潮からは、かえって商品に対するマイナスのイメージを持たれる場合もあるのではないかと思います。

Posted by 安儀製餡所 at 18:51 くるみあんコメント(0)

くるみ餅とくるみあん

2012年01月28日
face02 はじめまして 『あんこの豆知識』 ということですので、あんこやあんこを使った和菓子についての紹介を中心に、それに関連する事項についても僭越ながら私の考えを交えながら、書いていきたいと思います。


 第一回目は、 泉州で親しまれている くるみあん を紹介します。

さて、くるみあんというネーミングから 胡桃 を原料にしたあんこを連想する方も多いと思いますが、胡桃は使われていません。おもな原料は 大豆 あるいは 枝豆 です。でも決して偽装食品ではありません。


 大豆 


 枝豆
 



 くるみあんの由来は、餅をくるむ、(英語のWRAPですね)からきています。くるみあんで包まれている餅が くるみ餅 です。
ちなみに泉州では赤こしあんで包まれた餅は、餅をあんであえるということから あえ餅 と呼びます。

 さて、くるみもちと言っても泉州の中でも岸和田と泉佐野では少し異なります。岸和田は大豆を、泉佐野では枝豆を原料としたものが好まれます。(遺伝子としては同じなのですが)

 くるみ餅は泉州では秋祭りには欠かせない一品です。また夏の暑い時期にはかき氷に白玉団子を入れ、くるみあんをかけて食べるのも絶品です。

 くるみあんの中でも枝豆を使うものは材料的には東北地方の ずんだ餅  とよく似ています。両者の違いを説明することは製造工程にふれることになるのでここでは行いません。機会があれば食べ比べてみてください。


 ずんだ餅


 今回くるみあんの一般の方への販売を行うかどうか非常に迷ったのですが、以下の理由で断念しました。

   
①くるみあんは糖度が45度前後と低く(一般的には55度前後)、しかも弊社のものはph調整剤等の食品添加物を一切使用していないので品質の管理が非常に難しい。(糖度と賞味期限の関係は、別の機会に説明いたします。)

   
②泉州では一般的であっても、他では原材料に胡桃ではなく大豆、枝豆を使っていることは知られていないので、誤って大豆アレルギーの方が食べて事故になる可能性がある。

 興味を待たれた方は、ぜひ和菓子店で購入下さい。

Posted by 安儀製餡所 at 17:03 くるみあんコメント(0)

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