5月の連休の頃だったと思うのですが、産経(多分)新聞の夕刊に『井波律子』氏という中国文学の教授が『The Band』の大ファンで
今でも聞くことがたまにある、というような内容のエッセイが掲載されていました。

『The Band』の大ファンだけでも珍しいのに、それが大学教授というので変わった人もいるもんだなあと思いました。



私のような仕事をしていると5月の連休の後半は少し時間ができるので You Tubeで遊んでいると、「Last Waltz」 の完全映像がアップされていました。

この映像はLPや映画でカットされていたコンサートの全容が全て観ることができます。(モノクロというのが少し残念ですが)

これを観ると映画「Last Waltz」はロビー・ロバートソンとマーチン・スコセッシ の手によって大幅に編集されていた(ロビー・ロバートソンによってオーヴァー・ダヴィングされた)というのがよくわかります。

映画「Last Waltz」 も公開時は少しは話題になり、映画評論家の白井佳夫氏などは当時、マーチン・スコセッシ の作品としては最高傑作で「タクシードライバー」などよりはるかに素晴らしいと称賛していました。

この映像では、とくに映画ではカットされていた、カナダ人同胞による「Acadian Driftwood (with Joni Mitchell and Neil Young)」やなぜかStaple Singersとのスタジオ録音になっていた「The Weight」が観れるのが嬉しい限りです。



このコンサートが行われてからかなりの時間が経ちThe Band のメンバーで生きているのはガース・ハドソンとロビー・ロバートソンだけになりました。

ロビー・ロバートソンと他のメンバーとの対立がThe Band 解散の原因というのが一般的ですが、巨大産業化した音楽業界で
The Band が創る音楽は居場所がないことをいち早く感じたロビー・ロバートソンが5人で演奏することに無理やりピリオドを打ったように感じます。

事実ロビー・ロバートソンを除く4人でサポートメンバーを入れてThe Band を再結成し来日公演を行ったりしました。

一方、ロビー・ロバートソンは音楽的にはほとんど隠遁生活を送っているという状態です。



一昨年だったか レヴォン ヘルムが亡くなる前に 「エレクトリック ミスト」という映画に出演していました。この映画には バディ ガイ も出演していて、なぜか ケイジャン ミュージック を演奏していました。

期待した割に映画の出来は?でしたが、この中でレヴォン ヘルムは「南部の将軍の亡霊」という彼の未来を暗示するような役で出演していました。






Last Waltz コンサート(映画ではありません)は、確かに時代(ロック)のターニング ポイント を見事に表しています。




Posted by 安儀製餡所 at 12:38 Down South in Osakaコメント(0)

インゲン豆高騰の背景

2014年05月08日
さる5月6日 NHKで「オシム 73 歳の闘い」. が放送されました。

番組の最後にボスニアヘルツェゴビナ代表が対戦するアルゼンチンについてオシムが語っていました。

アルゼンチンは昔から、ヨーロッパに、フットボール選手と牛肉を輸出しているが、そのいずれもがヨーロッパに搾取されている。


しかしながら、アルゼンチンはフットボール選手と牛肉だけでなく、実は食用の豆(アルビア豆という白いんげん豆)もヨーロッパに輸出しているのです。


アルビア豆


2013年にこの豆が不作になり、さらに様々な悪条件が重なり白餡の原料となる白いんげん豆が世界的に高騰しました。

以下は白いんげん豆高騰の背景です。(分かりにくいと思いますので下の表を見ながら読んでください。)



①アルビア豆不作の影響

 2013年にアルゼンチンの記録的な干ばつ被害により通常年14万トン収穫されるアルビア豆(白いんげん豆)が

壊滅的な状況となった為、もともとアルビアを買い付けていたヨーロッパが代替を求め、白系いんげん豆を

全世界で買い付けに走りました。


アメリカではまず粒形が似たグレートノーザンやネイビービーンに買いが入り、価格が高騰した為に最近では

ベビーライマにまでヨーロッパが手を伸ばした為、かなり品薄になりました。注)日本ではベビーライマは餡以外には使えません


②ベビーライマ(USA)の状況

2013年産ベビーライマは作付け面積が前年比4割減となっていたところにこのような状況になった為、価格が

上がり、その後産地のカリフォルニアが干ばつとの情報がはいっており、ますますの高値が予想されました。

③バター(ミャンマー)の状況

バターについては2013年産の作付け時期に水が引かず蒔きつけが遅れた影響で収穫も遅れた為に昨年の

輸入も遅れました。 バターは夏場以降にシアンが上がり日本の基準を上回る可能性があるので8月以降は輸入

出来ない為、平年に比べ輸入量が少なく、国内ではかなり品薄となっており、価格が高騰する原因となりました。



④ 顛末

結果、以上①~③が重なり世界的に白系いんげん豆が品薄になり高騰したと考えられます。




Posted by 安儀製餡所 at 18:39 あんこ豆知識コメント(0)

ロング グッドバイ

2014年05月04日
何年か前に「村上春樹」氏の翻訳版が出版されたので、その影響なのでしょうか?何を思ったのか NHKが R.チャンドラー の 「ロング グッドバイ」(長いお別れ) を 戦後日本を舞台にして放送しています。

私は「村上春樹」氏がデビュー作以来苦手ですので読んでいません、私の時代は「清水俊二」氏の翻訳です。

たしか原作もこの時代のロスが舞台だったのですが、往年の日活映画を感じさせる雰囲気で、録画で撮ってまで毎週見てしまいます。

ただ、今観ると(読むと)、とくにこのドラマのように浅野忠信 綾野剛 という美形の俳優だと「マーロウ」と「テリー レノックス」の最初に関わりあいになるシーンが友情ではなく別の関係のようにも思えてしまうのは「時代」と言うものでしょう。

日活映画だったら、マーロウが石原裕次郎でテリー レノックスが二谷英明という感じです。

尤も日活映画だったらテリー レノックスがフェリーノ バルカスになって台湾(原作ではメキシコ)ではなくフィリピンに逃げてしまいそうですが。



先週は例の名シーン「マーロウが死んだテリーのためにバーでギムレットを飲む」(感傷的過ぎるという話もありますが)をやっていました。


ロバート アルトマンの映画のような結末にならないことを私としては願います。

注)この小説にはあの有名なマーロウのせりふ「男は........」はでてきません。



話は変わりますが、5月ということで ギムレットで思い出すのは親娘で日本ダービーを制した「タニノギムレット」「ウオッカ」です。

今年のダービーは牝馬の挑戦があるかもしれないという話ですので、「ロング グッドバイ」を記念して「ウオッカ」以来の牝馬のダービー馬が誕生するかもしれません。



Posted by 安儀製餡所 at 10:56 本棚コメント(0)

展示会のご案内

2014年05月01日
㈱コウリョー 主催の展示会に出展します。

開催日時 : 2014年5月13日(火)~14日(水)2日間

         AM10:00 ~ PM5:00

開催場所 : 株式会社コウリョー敷地内

         〒703ー8221 岡山市中区長岡33
         
         ℡ 086-278--2022 fax 086-278-0308 

展示内容 :

 Ⅰ 地元岡山産黒豆 作州黒 を使った和菓子

hoshi2 黒豆金鍔

hana3 黒豆三笠

 Ⅱ 泉州を代表する和菓子として

hoshi2 くるみ餅(大豆





hana3 村雨




を予定しています。 

 黒豆金鍔、黒豆三笠は今回のために弊社が懇意にさせてもらっている 西宮の谷矢製餡株式会社さん 岸和田の田中清月堂さんにお願いして造ってもらいました。

 くるみ餅は当日は写真のようにお餅ではなく白玉団子になります。

 村雨は北海道産の特別栽培小豆100%でつくっています。

試食品を用意する予定ですので、ぜひご賞味ください。


Posted by 安儀製餡所 at 14:04 安儀通信コメント(0)

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