現在でこそ,あんこ屋もいろいろな種類のあんこを作るようになりましたが、元々は和菓子屋さんが生あん(こしあん)を作るのが非常に手間がかかり大変だったため、生あん作りだけを代行することからスタートしました。
弊社では次のような伝統的な製造方法で生あん(こしあん)を製造しています。
①豆からあん粒子がこぼれないよう (こぼれた状態を豆が腹切れしているという) 煮豆するとともに豆の煮汁を丁寧に排出する。
②煮豆から豆皮とあん粒子を完全に分離する。
③あん粒子を冷水に晒し攪拌し、上水(うわみず)と一緒に不純物を捨てあん粒子のみを抽出する。
④あん粒子を含水率(あんに含まれる水分の割合)約60%まで脱水する。
⑤脱水されたあんを粉砕する。(生あんの完成)
⑥生あんに砂糖、水あめを加え加熱する。
この伝統的な製法には次の問題点があります。
①晒しに大量の水を必要とする。
②食品残渣としてでる豆皮を処分しなければならない。
一方あんの中には豆を釜の中でぐたぐたに煮込み豆皮ごとすり潰して、まるで
豆ペーストのようにし、これに味付けしたものもあります。
このような製法で作られたあんは、
色が黒く食べても舌触りが悪く、苦味が残るものさえあります。
もちろん、この製法にも利点はあります。つまり水があまり必要でないし、豆皮もあまり出ません。ですから製造コストも安くなります。
しかし私としてはお客様に豆皮を食べてもらうのは気が進みません。豆皮に栄養があるという意見もありますが、それならば、つぶあんを食べればよいことです。
次の機会では伝統的な製法の問題点についてお話したいと思います。
岡山産の豆 (2021-12-12 19:33)
十勝小豆 (2021-12-02 22:55)
黒餡? (2019-08-16 20:42)
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Posted by 安儀製餡所 at 22:22
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