さて今回は
手亡豆 のことを簡単に説明します。
手亡豆と白あん
前回の白小豆の項では手亡豆のことを風味に乏しいとかまるで役に立たない豆のように書いていましたが、
決してそのようなことはありません。
世界に誇る日本の和菓子職人の技を裏で支えてきたのが手亡豆です。
手亡豆は色が白く、粘りがあるので手亡豆で作った白あんは、上生菓子を作るときに必要な
練り切りあん に最適です。
練り切りあん
練り切りあんとは白あんに砂糖を加え、やまのいも・
みじん粉(注)などのつなぎを加えて練ったあんのことです。
そして、これを着色して季節折々の繊細な細工を施し、祝儀や茶席などに用いる上生菓子、ほかの菓子の生地としても用います。
みじん粉(注);寒梅粉とも呼ばれ、もち米を水洗いし水漬け後、蒸して餅にします。これを色がつかないように焼き上げて粉末状にしたものです。
皆さんが和菓子というと一番に思い浮かべる繊細で美しいお饅頭が上生菓子です。
つぶあん
また手亡豆はつぶあんとしてもおいしく、三笠や大判焼き(回転焼き)にもつかわれています。
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大判焼きてぼ
つまり最高級の上生菓子から庶民的な大判焼きまで非常に守備範囲の広い豆といえます。
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Posted by 安儀製餡所 at 14:54
あんこ豆知識
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