
関西では奈良東大寺のお水取りが終わり、お彼岸が来て、春の選抜高校野球が始まると、いよい
よ春到来となります。
毎年、3月の終わりから4月第一週あたりが、桜の見頃です。
今ほど世知辛くなかった頃は、新入社員の最初の仕事は夜のお花見(宴会?)の場所取りでした。
そして、阪神競馬場でクラシックレース第一弾の『桜花賞』が行われる。最後は造幣局の通り抜けで幕を閉じる。
これが、関西のお花見シーズンの定番スケジュールでした。
この季節に切っても切れない和菓子、それが
桜餅 です。
道明寺 と 長命寺
私たち関西人からすると 『桜餅』 と言えば、当然、道明寺の方なのですが、調べてみて初めて違う 『桜餅』
があることを知りました。
ここでは、両者の違いを
All About「電子辞書・辞書・事典」 、
ウィキペディア を参考にして簡単にまとめました。
関西風=道明寺(どうみょうじ)
道明寺粉(もち米を蒸して乾燥させ粗挽きしたもの。大阪の道明寺で作られたため道明寺粉という)で皮を作り餡を包んだ、
まんじゅう状のお餅。道明寺粉のつぶつぶした食感が特徴で、「道明寺」または「道明寺餅」と呼ばれています。関西ではこ
ちらが主流。
道明寺餅
関東風=長命寺(ちょうめいじ)
小麦粉などの生地を焼いた皮で餡を巻いた、クレープ状のお餅。享保2年(1717年)、隅田川沿い長命寺の門番・山本新六
が、桜の落葉掃除に悩まされて考案し売り出されたことから、「長命寺」または「長命寺餅」と呼ばれています。関東ではこち
らが主流。
長命寺餅
両者の違いを簡単にまとめれば下の表になります。
桜餅の葉を食べる、食べない
「長命寺」「道明寺」どちらにも共通するのが桜の葉の塩漬けで包んでいること。やわらかくて毛が少ない大島桜が主に使わ
れていて、9割以上が伊豆地方で生産されています。毎年収穫した葉を半年ほど塩漬けにしますが、塩漬けにすることでク
マリン(※)という芳香成分がうまれ、独特の風味を醸し出すのです

http://sozai.maturika.net/cat6/post_90.html
大島桜
米印クマリンには肝毒性があるので多量に食べる場合はご注意ください。
下の円グラフは「長命寺」「道明寺」それぞれで桜餅の葉を食べる、食べないを調査したものです。(All About「電子辞書・辞書・事典より
この結果から、
「道明寺」の桜餅の葉を食べる というのが、日本の多数派といえます。
ちなみに私は、「道明寺」桜餅の葉を食べない派です。
桜餅を包むことで桜の香りや塩気がついておいしくなるわけですが、葉の大きさに関西と関東の好みの違いがあり、関西で
は小さめのもの、関東では大きめのものが好まれているそうです。
道明寺粉
それでは、なぜ関西では道明寺粉をわざわざ使うようになったのでしょうか?
次回は、この点について考えてみたいと思います。
岡山産の豆 (2021-12-12 19:33)
十勝小豆 (2021-12-02 22:55)
黒餡? (2019-08-16 20:42)
北海道 伊達市での小豆栽培の歴史 (2017-12-19 18:34)
中国産小豆を使った丹波産あんこ (2017-09-02 16:09)
土用餅と土用波 (2017-07-25 14:58)
Posted by 安儀製餡所 at 14:12
あんこ豆知識
│
コメント(0)