加糖調製品
砂糖に他の食品素材を加えた食品加工用原料のことを指し、主に製菓、製パン、飲料メーカーなどで業務用原料として使用されています。
素材や砂糖の含有量によって様々な種類のものがあり、その多くは海外から輸入されています。
主なものは
ソルビトール調製品、
加糖あん、
ココア調製品などです。
この中でもあん練りに使われるのが
ソルビトール調製品 です。
ソルビトール調製品
ソルビトール調製品とは、砂糖とソルビトールを混合したもので、ショ糖含有率が全重量の50%以上85%未満のもので、
砂糖に変わる割安な代替材料として、近年需要を伸ばしています。
石油 と 砂糖、ソルビトール調製品 の関係
2005年は石油価格の値上げが著しく、その価格のしわ寄せとして原料粗糖の国際価格が高騰し、 砂糖の値上げへとつながっていると見られています。
ではなぜ、石油と砂糖の価格が関連しているのか?
高騰する石油の代替燃料として、さまざまなエネルギーへ関心が集まっているが、その中の一つとして
「エタノール」があります。
「エタノールは砂糖を精製する段階で生産される」というのが、ポイント。
つまり、代替エネルギーとして今後需要が伸びるであろうと予測した投資家が、エタノールを買いに動く。
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すると、エタノールは砂糖を精製する過程で発生するものなので、砂糖の価格も上がってくる。
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砂糖の価格が上がれば、その砂糖を使っている企業(お菓子メーカ)などは、その値上がりした価格を、どこかで吸収しなければならない。
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しかし、菓子は価格競争が激しく、小売価格への転換が困難。商品に価格を転嫁させてしまえば、売上に大きく関わってくる。
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というわけで、割安な代替材料であるソルビトール調製品への関心が高まっています。
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コンビニなどで1個百円前後で売られている薄利多売を狙っている商品からソルビトール調製品へのシフトが進んでいくというわけです。
ソルビトール調製品の現状
ソルビトール調製品は、主に中国、 韓国、 タイなどから輸入されています。
なお、国内砂糖と輸入調整品の価格差は、約1.6倍ほどです。
ただし、ソルビトール調製品の価格も砂糖の価格の上昇と連動して値上がりしています。
輸入量も、2004年10月から2005年9月の間に33万トンと、14年まえの4.2倍強に達しました。
値段からしても、砂糖の割高感はぬぐえず、今後はよりいっそう調整品が普及するかもしれない。
「最近の子供は和菓子で本当の砂糖の味を知らない、今の饅頭は
調整糖(加糖調製品のことです)ばっかりや!」と嘆かれるのは、このような背景があります。
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