昨年の大晦日、 「紅白」とか「ガキの使い」 と同時間帯で名画「シェーン」が放映されました。
朝刊のテレビ プログラムを読みながら「日本中で一体何人の人が観るのか?」と思っていたのですが、結局自分がそのうちの一人になってしまいました。
大晦日、食事が終わると家族は各々どっかに行ってしまい一人残った私は最初、何とはなしに観ていたのですが、やがてその魅力に引きずり込まれていきました。
「シェーン」は子供の頃、私が父に連れられて怪獣映画以外で初めて大阪まで観に行った映画です。
やはり、改めて観ていると昔観たときには気付かなかった所がよくわかりました。
途中からこの映画はどっかで同じような話があったなと感じだしたのですが、思い出しました。
そう、向田邦子さんの「あ・うん」です。
映画「あ・うん」での 高倉健 が シェーン、板東英二 が スターレット 富司純子 が スターレットの妻マリアン という感じです。
山田洋二監督もこの話を何回かリメイクしているのですが、何か話が味気なく感じたのはこの三角関係が描かれていなかったためだと思います。
この映画では最後、南部側のシェーンが「北部の豚野郎(当時の字幕)」と言って、全員を打倒していったことです。
子供の頃は単純に南部=悪、北部=善 みたいなイメージを持っていました。
シェーンとスターレットの殴り合いにしても当時は理解できなかったですが、今観るとよくできています。
シェーンとしてはあの状況で最善の選択を取ったということです。
つまり父親の威厳を保たせたまま、子供のジョーイに嫌われた形で決闘に赴くために拳銃の握りで スターレット を殴り倒していく。
この映画のテーマの一つであるホームステッド法は後に「天国の門」という映画でも描かれました。ただしこれは歴史的な失敗作となりその映画会社は倒産ししまいました。
Posted by 安儀製餡所 at 17:15
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